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北欧のクレイアニメのような温かいタッチと色調が印象的な絵本。
主役は頭の毛がぼさぼさなので、みんなから“ぼさぼさくん”と呼ばれるすずめ。ついつい何でも独り占めしたがっては、
「みんなとわけるなんて、いやなこった」とパンを一人でたいらげたり、
「はじめから なにもなかったよ、チュン」とひとりで食べてしまったことを隠したり……。
そんなぼさぼさくんと仲間達の前に、ある日金色の麦の山がベルトコンベアーで次々と現れます。仲間達は少しずつこぼれる麦を食べているのに、ぼさぼさくんはきれいな麦を全部自分のものに。閉じ込められ、仲間達が仲良く遊びに飛んでいっても気づかずに、自慢しながら食べ続けるぼさぼさくん。
でも、いちばん欲しかったものを手に入れて、おなかがいっぱいになったときの気持ちは……。
「お金と友情どっちが大事?」という、大人顔負けの深いテーマを、北の国のすずめ達がかわいらしく教えてくれる一冊。みんながいる幸せ、みんなと分け合う幸せについて、ゆっくりやさしく考えさせられるとっても素敵な本です。
(松井 綾子) |