――子どもも大人も、引きつける
絵本のパワー
学生時代に保育を学んでいたとき、授業で絵本を読んでくれる先生がいたんです。先生が読み始めると、クラスのみんなが笑ったり泣いたりしている。そのとき「あ、絵本には子どもだけでなく、大人も感動させる何かがある」と思うようになったんですね。それで、夜の路上で大人たちに、保育園やデパートで子どもたちに、さらにはアメリカの路上で……と様々な場所であらゆる人に向けて、読み聞かせをするようになりました。
やはり、絵本の持つパワーはすごいです。これだけ丁寧に描き込まれていると、「ただ絵をじっと見ていたい」という気持ちに自然にさせられるんですね。また、絵本の言葉は研ぎ澄まされているから、とてもリズミカル。歌い出したくなるようなステキなものが多いのです。僕は気分が乗ってくると、言葉に節をつけてしまうこともしばしば(笑)。
じつは大人にこそ、こうした絵本の世界をじっくり味わってほしいのですが、時間や気持ちに余裕がないとなかなか難しいですよね。でも、子どもはその世界に誘ってくれる人がいたら、すぐ夢中になります。子どもは本当に正直です。彼らが引き込まれているときは、何ともいえない心地よい空気が広がっていくんです。
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