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高血圧、蛋白尿、浮腫が出たら(妊娠中毒症に注意!!)
1.
妊娠中毒症とは・・・
2.
妊娠中毒症の原因
3.
妊娠中毒症の病型と軽症・重傷の分類
4.
妊娠中毒症の予防と治療
1.
妊娠中毒症とは・・・
妊娠が「原因」で
高血圧、蛋白尿、浮腫
の3つの症状の中、1つもしくは2つ以上の症状がみられ、これらの症状が、たまたま合併した他の疾患によるものでないのを「妊娠中毒症」と云います。
妊娠中毒症は単一な病気でなく、いくつかの病態を複合したものと考えられています。
妊娠中毒症から重症な「子癇(けいれん発作)」を起こし、死に至ることもあります。
妊娠中毒症は、妊産婦死亡の最大の原因になっています。また妊娠中毒症のため「胎児の発育遅延」「低出生体重児の出生」「未熟児」「子宮内胎児死亡」など胎児にも重大な影響を及ぼすことにもなります。
発生頻度は、地域によって異なりますが、一般的には全分娩数の6〜14%と云われています。
妊娠中は、とくにこの3つの症状には注意して、重症にならないよう医師・助産婦の指示に従い規則的な日常生活をおくることが大切です。
2.
妊娠中毒症の原因
古くから多くの学者の研究にもかかわらず、本当の原因は解っていません。
妊娠中毒症の病態の中心は、全身の微小な血管の「れん縮(ちぢむ)」で、この状態を表現するのが 血圧で、
3つの症状のうち最も注意しなければならないのは「血圧」です。
疫学的調査で妊娠中毒症の発症の素因・誘因として、次のようなことが報告されています。 以下の素因のある妊婦はとくに注意することが必要です。
遺伝的高血圧素因
高血圧家系の妊婦は、そうでない妊婦に比べ 2・3倍多く発症する。
高年令
20才代に比べ35才以上の高年妊婦の妊娠中毒症発症率は1.5〜2倍と高くなる。
肥満
非妊時の肥満度20%以上、カウプ指数24 以上の婦人では、標準体重の妊婦の2〜3倍 の発症率です。 (註) 肥満度=身長に相当する性別・年令別体重と計測体重との割合 カウプ指数=体重/身長
高血圧や慢性腎炎合併
もともと高血圧症や慢性腎炎を合併している 妊婦は、早期から発症し、重症になりやすい。
糖尿病の合併
糖尿病を合併している妊婦の妊娠中毒症発症率 は、そうでない妊婦に比べ5〜6倍高い。
3.
妊娠中毒症の病型と軽症・重傷の分類
妊娠中毒症の病型は、純粋型と混合型に大きく分けられ、けいれん発作を起こしたものを純粋型、混合型にかかわらず「子癇」と云います。
(1)
妊娠中毒症の病型
純粋型妊娠中毒症
妊娠のため妊娠20週から産褥期にかけて高血圧、タンパク尿、浮腫などの症状を呈する場合
混合型妊娠中毒症
妊娠以前より高血圧、タンパク尿、浮腫など症状を呈する疾患あるいは状態が推定され、妊娠によって増悪した場合を云い、純粋型以外のすべてがこの分類に含まれます。
子癇
純粋型、混合型にかかわらずけいれん発作を起こしたものを云います。
(2)
軽症・重症の分類
軽症とは
高血圧、タンパク尿、浮腫の症状のうち1つ以上の症状が出現しますが、
すべてが軽症の範囲内
にある場合
重症とは
高血圧、タンパク尿、浮腫の3つの症状のうち
1つ以上の症状が重症範囲のもの
を云います。
4.
妊娠中毒症の予防と治療
妊娠中毒症の原因が未だ明らかにされておりませんので、根本的な予防法や治療法は確立されていません。 しかし食事療法を中心とした規則的な生活設計によって妊娠中毒症の発症を抑え、重症化率を低下させることは可能です。 妊娠中毒症発症素因のある妊婦は、とくに妊娠の早期から予防のための生活設計を立てることが望まれます。
(1)
妊娠中毒症予防のための栄養の取り方の基本
減塩・低エネルギー、高タンパク、高カルシュウム食です。 しかし思うようにはうまく行きません。具体的な栄養指導を受け、確実に、継続的に実行することが大切です。
(2)
早期発見・早期治療も重症化予防に重要
妊娠中の定期的検診は、確実に受ける必要があります。
(3)
発症した場合は、速やかに医師・助産婦の指示に従うこと
もし、発症した場合は、妊娠中毒症が妊産婦死亡の2大原因の1つ(他の1つは分娩時の多量出血)であり、胎児死亡・低体重児出産などの主要な原因であることを念頭に、速やかに医師・助産婦の指示に従うことが大事です。
筆者:高野 昇
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