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水分の多い便を下痢といいます。排便回数も多い。急性下痢と慢性下痢(2週間以上持続する場合)に分けられます。ほとんどの例は急性のもので、ウィルスによる急性胃腸炎がもっとも高頻度です。
ウィルス性胃腸炎による下痢は、多くの場合、水のような便で、粘液や悪臭はありません。代表的な原因ウィルスであるロタウィルスによる場合は淡黄色で、白っぽい色になることがあります。血液の混入は、腸管の粘膜の損傷を意味し、血液とともに粘液が混じっている場合には、細菌性胃腸炎や、非常に稀ですが、潰瘍性大腸炎やクローン病などが疑われます。診察の際、便を持参していくと、医師が直接、便の状態を観察でき、細菌検査などに用いることも可能で、診断の上で非常に有用です。
1.下痢の原因
2.下痢の症状・ケアのポイント
乳児期や幼児期,特に乳児期では消化管の局所防御機構(腸の抵抗力)が十分発達していないため,いろいろな原因(図)によって下痢がおこります。
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急性下痢の原因
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- ウィルス性胃腸炎
- ロタウィルス胃腸炎
もっとも高頻度で、冬に乳幼児に流行することから、冬季下痢 症とも呼ばれます。嘔吐で発症し、その後頻回の泥状から水様下 痢がみられ、白色になることもあります。
- 細菌性胃腸炎
- キャンピロバクター胃腸炎
小児の細菌による胃腸炎のなかではもっとも頻度が高いとされています。発熱で発症し、腹痛が強く、血便となります。
- 大腸菌による胃腸炎
下痢を起こすほかに、ベロトキシンという毒素を産生する大腸 菌による溶血性尿毒症症候群の発生が最近注目されています。
- サルモネラ胃腸炎
- 腸管以外の感染による下痢
感冒、尿路感染症、突発性発疹症などの際にも、しばしば下痢 がみられます。
- 食事過誤(過食など)による下痢
- 食事アレルギー
食事アレルギーの関係した下痢は、多くは慢性下痢のかたちをとりますが、原因食品の種類や摂取の頻度によっては、一過性の 急性下痢を生ずることもあります。
- 抗生物質の使用にともなう下痢
抗生物質の副作用として下痢がみられることがあります。多くは、投与を中止することにより改善しますが、偽膜性大腸炎といった重症な状態も、まれではあるが起こります。
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慢性下痢の原因
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- 先天性異常・体質
- 食事アレルギー
- 乳糖不耐症
- 腸管感染症が遷延しているもの
- 慢性非特異性下痢症(トドラーの下痢)ー栄養状態はまったく おかされません。下痢のみを症状とします。
- 潰瘍性大腸炎(非常にまれ)
[症状]
急性の場合:乳幼児は、年長児や成人に比べ、からだの成分のうち、水分の占める割合が高いため、容易に脱水状態に陥りやすくなります。機嫌が悪くなり、母親に抱かれていることが多くなります。 さらに脱水が進行するとぐったりして眠りがちになります。
慢性の場合:多くは栄養、発育障害を伴います。
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下痢時の留意事項:たべもの、のみもの
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母乳栄養児:母乳は続けて飲ませてください。
人工栄養児:人工乳は半分に薄めて飲ませた方が良いでしょう。その後,回復すれば元の濃さに2〜3日でもどして飲ませてください。
離乳期乳児,幼児:下痢が比較的軽いときは重湯,粥,あるいはやわらかく煮たうどんを食べさせましょう。下痢の激しいときは白湯(湯ざまし),番茶,乳児用イオン飲料,スポーツドリンクなどを少量ずつ頻回に飲ませ,水分の不足による脱水を防ぎましょう。下痢が回復するにつれて順次粥食,病前の食事にもどしていきます。
避けたい食品
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*冷たい飲み物,食べ物: 清涼飲料水,ジュース,アイスクリーム,冷たい牛乳など
*脂肪の多いもの:
揚げ物,バター,脂肪の多い肉や魚,卵など
*繊維の多いもの: いも,ごぼう,わらび,ぜんまい, 菜っぱ,豆類,果物,海藻など
*砂糖分: ケーキ,菓子類, カステラ,チョコレート,プリンなど
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下痢時の留意事項:急性の場合と慢性の場合
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【急性の場合】
- 脱水がない場合
外来で治療します。下痢の激しいときは食事を中止して水、電解質の補給を主とする飢餓期間をおき(嘔吐のあるときは経口を禁止します。)、軽快して食欲がでてきたら少量からはじめて様子をみながら漸増し病前の食事に戻します。
- 脱水がある場合
中等度以上の脱水を伴ったり、嘔吐のため経口摂取が困難なときは静脈内点滴輸液をしたほうが早く治ります。
【慢性の場合】
入院のうえ、精査してから適切な処置が必要となります。
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下痢時の留意事項:その他
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下痢便の性状(色,形,におい)や子供の様子(いつもとかわったところはないか)を観察し,受診時に医師に報告しましょう。
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| 排便のあとは,よく手を洗いましょう。特に乳幼児の場合,お尻はただれや感染をおこしやすいので,お湯で洗うなど清潔に保ちましょう。
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