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病気とけが
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タイトル 急性鼻炎
1. 原因

急性鼻炎は鼻粘膜の炎症性の原因によって発症します。
寒冷、熱、異物などの物理的刺激による場合、有毒ガス、薬液などの化学的刺激による場合 の他、かぜ症候群(上気道粘膜急性炎症)の部分症としても発症します。

ここでかぜ(かぜ症候群)について説明します。
かぜ(普通感冒)は気道粘膜の炎症症状をあらわす病気を総称したもので、鼻、咽頭など 上気道感染が主なものですが、ときに中気道にも炎症がおよぶことがあり、鼻から咽頭、 喉頭、気管支につながる上・中気道の粘膜が一時的に炎症症状を呈する臨床症候群といえ ます。
かぜは一般に乳児・幼児に罹患率が高く、年長になるにしたがって罹患度が減少します。 乳幼児は大人に比べて免疫力が低く、環境に適応する能力が低いためです。
鼻粘膜症状(鼻炎、普通感冒)は炎症の程度により異なり、経過とともに変化し、通常 3〜7日程度で治癒します。
感染因子としての病原体はウイルスの頻度が高く、ライノウイルス、アデノウイルス、 インフルエンザウイルス(A,B,C),パラインフルエンザウイルス、RSウイルスなどが あります。ことにRSウイルスは乳児にのみみられます。細菌感染はおもに二次的に起こり、 病状を強めます。肺炎球菌、溶連菌、インフルエンザ菌、ブドウ球菌、肺炎桿菌などが原因 菌となることが多く、その他クラミジア、マイコプラズマなどもみられます。
かぜウイルスの感染経路は、咳、くしゃみ、唾液などによる飛沫感染と、患者との接触感染 があります。

2. 症状

鼻内乾燥感、掻痒感、くしゃみなどの症状で始まり、ついで多量の水性ないし水粘液性鼻汁 を訴えるようになります。鼻粘膜血管の透過性亢進、鬱血、浮腫による粘膜の腫脹と分泌された 鼻汁貯留による両側鼻閉があらわれます。さらに、粘膜腫脹と分泌液による嗅裂閉鎖、ウイ ルスによる嗅細胞障害によって嗅覚障害を生じることもあります。全身症状として頭重、頭痛、 倦怠感、食欲減退、発熱、下痢、嘔吐を伴うことがあります。経過とともに鼻汁は膿・粘液性、 あるいは血性になり、その後は粘液性になり、量も減って治癒に向かいます。

3. 診断
通常前鼻鏡が用いられますが、最近はファイバースコープも用いられ、乳幼児では耳鏡も重宝 です。鼻粘膜のびまん性発赤、腫脹、鼻汁充満が認められます。これらの所見は全身疾患の 部分症であることを念頭においてみることが必要です。
4. 合併症
本症の経過中に急性耳管炎・中耳炎、急性副鼻腔炎、急性咽頭炎、気管・気管支炎を併発する ことがあります。とくに乳幼児期には抵抗力が不十分なうえに耳管とその周囲器官の解剖学的 関係から罹りやすいので、感冒時には必ず鼓膜を見ることが必要です。
5. 治療

(1) 一般治療
  1. まず安静、臥床、保温を計り、十分な睡眠をとることが必要です。
  2. 室内環境の調整。室内温度は20℃前後、湿度は60〜70%が最適。換気に注意する。
  3. 発汗、去痰のため水分補給を充分に行うことが必要です。
  4. 充分な栄養補給を行う。消化の良い食べ物を好みに応じて与え、無理強いをしない。
(2) 対症療法
大部分がウイルスによるかぜ症候群であり、対症療法が主となります。
  1. 鼻汁に対しては、鼻汁分泌抑制薬として抗ヒスタミン薬を使用します。
  2. 発熱に対しては、軽度の場合は解熱薬の投与は必要としないが、38.5℃以上の場合は鎮痛・解熱薬の内服、あるいは坐剤を使用します。
  3. 細菌感染に対しては、抗生物質を必要とします。
(3) その他
  • 局所療法としては、鼻汁を吸引して鼻腔通気路を確保することも有効です。
  • 点鼻薬の使用にあたっては乱用、連用に注意が必要です。
  • 日常の皮膚の鍛練が必要であり、そのために日光浴、外気浴を心掛けることが大切です。
  • 合併症を起こした場合は専門医を受診することが必要です。鼻閉の原因がアデノイドや鼻アレルギーによる場合もあり、まれに後鼻孔ポリープや鼻咽頭腫瘍のことがあるので注意が必要です。

筆者:薦田 房子
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