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病気とけが
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タイトル アトピー性皮膚炎の原因は何でしょう

アトピー性皮膚炎になる原因についてはその素因や遺伝という観点から前の項「どのようなこどもがアトピーになるのでしょう」で述べましたので、ここではおもに症状の原因、或いは悪化要因になることを考えてみます。

ひとつはアレルギー反応を引き起こすもとである抗原を考えなければならないと思います。
アレルギー反応の場合はアレルゲンと呼びますが、身の回りの環境を考えると実に多くのものがアレルゲンとなり得ます。特異 IgE 抗体を証明できれば、その相手方である抗原はアレルゲンであると証明できますが、アトピー性皮膚炎の場合には症状の起こりかたとの因果関係を証明することが困難なこともあって、明らかなアレルゲンとなり得ると証明されているものはそれほど多くはありません。

(1) 食物の影響
たとえば食物の影響はどうでしょうか。赤ちゃんのときは離乳食を開始することでそれまではおそらく未知のものを体の中に摂取していくわけですが、仮に卵を少し食べさせたときに口の周りが赤くなったり、或いは体をモゾモゾさせるなと思ったらそれまでに気付かれていた湿疹の部分がひどくなっていたというような体験を繰り返し経験すれば、卵とアトピー性皮膚炎の関わりは比較的よく理解されると思います。或いは豆腐をいつもよりも多く食べさせたらどうも痒そうだ、という体験もあるでしょう。
肝心なことはそのような体験が1回だけでなく、2回、3回とあるのかどうかです。つまり再現性があるかどうかで、アレルギー反応であるのかどうかの目安とします。
もっとも人間の体は過剰な反応を防ごうとする機能もありますので同じ条件にしても中には症状が再現できないこともあるでしょうが、普通はしつこく試してみて、似通った反応があればアレルギーとして考えます。
極端な例ではアナフィラキシー反応といって少量を口にしただけで短時間のうちに赤く腫れ、全身的にも蕁麻疹が出来、さらにひどいときは血圧も下がって意識を失うというような、まかり間違うと生命の危険も想像できる反応がありますが、そのアナフィラキシー反応とアトピー性皮膚炎の悪化が常に結びつくとは限りません。
反対に急な反応はないのに数時間後或いは遅いときは翌日に体が赤くなりボリボリと掻いている、という現象が観察できることもあります。いずれにしても食べ物がアトピー性皮膚炎の悪化要因になっているかどうかについては出来るだけ客観的な綿密な観察が必要です。
(2) 入浴方法
アレルゲン以外に見逃せないのは、入浴方法です。具体的には赤ちゃんをどのようにお風呂に入れているかを尋ねますが、石鹸や沐浴剤の種類もさることながら、ゴシゴシと念入りに洗い過ぎていないかどうかが重要なチェックポイントです。
赤ちゃん、或いは年長児、成人でもアトピー性皮膚炎を持っていると乾燥した肌であることが多いのですが、丹念に洗い過ぎるとますます乾燥し、それが新たな痒みを呼びます。
刺激のできるだけ少ない、香料や色素の使っていない石鹸を用いて、手だけでつるつると洗ってあげるだけでアトピー性皮膚炎がかなり改善されることをしばしば経験します。
また、ひたいやうなじなどが特にひどい場合にはシャンプーをより刺激の少ないものに変えると改善することもありますので、入浴方法の点検は意外と重要です。
(3) 室内の塵埃
室内の塵埃の中の目に見えない小さなダニがアトピー性皮膚炎にとっても重要なアレルゲンですので、寝具やじゅうたん、畳、或いはクッション、縫いぐるみなどの電気掃除機による吸引掃除が十分でないときに、アトピー性皮膚炎が悪化することがあります。
さらに年長児でスギ花粉に陽性になっている場合、スギのシーズンに衣服の外に出ている部分、特に顔の赤みや痒みが増すことがあります。これはスギ花粉の直接的な作用であろうと考えられています。

著者:岩田 力
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